三国志 Three Kingdoms 第35話 「諸葛亮の緒戦」


三国志 Three Kingdoms 第33話 「三顧の礼」



「ご主君から一時剣と印を拝借したのも、お二人を抑えるため。お許しを。
私は軍師とは名ばかりの非才、今後はお二人に従います。」
―[諸葛亮 孔明]



第三部「赤壁大戦」第三十五集

時代背景:208年(建安13年)『博望坡の戦い』



《新野》に[夏侯惇]の軍勢が迫っているという状況になり、

しかしながら、軍師である[諸葛亮]のことを信用出来ない、

[関羽]と[張飛]は、なかなか打って出ようとはせず。


仕方なく[劉備]は[諸葛亮]に権限を渡し、軍を指揮させようとするのです。

[諸葛亮]は、《博望坡》で敵を迎え撃つ作戦を展開しますが、

納得がいかないと言った様子の、[関羽]と[張飛]。

実際、これは[諸葛亮]が指揮を執る初めての戦だったのです。



そんな算段になり、《荊州》を治める[劉表]の体調が悪くなり、

[蔡瑁]に追い出された[劉g]が、泣く泣く[劉備]の元へとやってくるのです。

[諸葛亮]に何とかして欲しいと言い出す彼は、

兵法を教えてほしいと彼を釣れ出してきますが、

結局[劉g]は[諸葛亮]に泣きつく事に。


仕方なく[諸葛亮]は、[蔡瑁]が狙っている《荊州》。

そして安易に[劉g]に手は下せないだろうと忠言。

[劉g]に、《襄陽》を出て《江夏》の軍を得て睨みをきかせる策を出すのです。




一方、《博望坡》での戦いに勝利した[関羽]と[張飛]は、

ようやく[諸葛亮]を軍師と仰ぎ、信頼を得るのでした。

しかし、[曹操]がこの程度で諦めるわけがなく、

[劉表]が死去し、《襄陽》が混乱するのは目前であり、

やがて[劉表]は危篤状態に陥ります。


見舞いに来た[劉備]ですが、[劉表]から《荊州》を遺言で託されようとします。

しかし人徳から《荊州》を譲り受ける事はできない[劉備]。

そして家督争いの末、結局、[劉j]が《荊州》の主となります。


そんな中、『曹操軍』が再び[劉備]の元へと攻めてきて、

[劉備]は城を捨ててまで、民を引き連れて脱出しようとします。


これに対して[諸葛亮]は、城に敵を攻め入らせ、

そこに攻撃をしかけようとするのです。

《新野》を捨て《江夏》へと逃れようとする[劉備]らと、

18万の民を連れての行軍が始まるのです。


日に30里も進めないという民との行軍に挑む[劉備]。

一方で、《荊州》の主とされた[劉j]は、

『曹操軍』の圧倒的な軍勢の前に、早くも怖気づいて、

[蔡瑁]の提案により降伏。


そして戦わずして、[曹操]は《荊州 襄陽》の地を手に入れるのでした。




このエピソードの注目点
「《荊州 襄陽》の家督争いの結末」



もとより、《荊州・襄陽》の地は、[劉表]亡き後の、後継者争いで、

揺れているものとなっていました。

それが、[蔡瑁][蔡夫人]の陰謀によって[劉表]を死に追いやり、

[劉g]を追放、彼らの血族の[劉j]を後継者としてしまいます。

そうして彼らは権力を握ることとなって、

[曹操]に降伏することによって、地位を失わないという顛末になります。


この物語でも、『三国志演義』でも、[曹操]に利用された挙句、

失敗の責任を取らされて処断。なのですが、

正史ではきちんと生き残っているのです。


注目の人物



[蔡氏]
吹替:日野由利加

西暦?年〜?年


[劉表]の後妻であり、[蔡瑁]の姉に当たる人物。

そして[劉g]にとっては継母、[劉j]にとっては母になる人物です。

『三国志演義』では、[劉備]を早くから警戒しており、[蔡瑁]と共に、

彼に対して陰謀を働いた話が有名です。

そして自分の息子の[劉j]を後継者として仕立て上げる事をしました。


正史では、[劉j]の実母ではありませんが、

[劉j]を溺愛するようになったことから、後継者として祀り上げたと言います。


[曹操]配下の[于禁]に殺害されたとも言われていますが、

これは後世の創作だそうです。

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三国志 Three Kingdoms 第36話 「長坂坡の戦い」
三国志 Three Kingdoms 第36話 「長坂坡の戦い」

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