三国志 Three Kingdoms 第20話 「劉備、命を受ける」


三国志 Three Kingdoms 第19話 「曹操・劉備の暗闘」



「人倫の大きさは父子を先とし、尊卑の理は君臣を重きとす。
曹賊は君を欺き父を抑え、天下を毒し、朝綱を乱した。
卿たちは、国の重臣。高祖建国のなん漢と天子の浩恩を思い、
朝廷内外の忠臣義士を結集し、兵を挙げ、奸賊を滅ぼし、
大漢を復興せよ。」

―[漢献帝 劉協]より[劉備]への密書



第ニ部「中原逐鹿」第二十集

時代背景:時代背景:198年(建安3年)


帝[献帝]に認められ、信頼されることとなった[劉備]。

しかしそれを[曹操]は気に入らず、

いよいよ[曹操]と[劉備]の関係が危うくなってきました。


そんな中、[献帝]は[劉備]を呼び寄せ、

[曹操]への密命を託すこととするのです。

そして、[曹操]が[董卓]よりも何倍も狡猾であり、危険であるという人物とし、

泣く泣く[劉備]へと密書の届けを予告します。



そして[劉備]に対して血の密書を書いた[献帝]は、

妃にそれを渡し、[董承]という人物に[劉備]へとそれを届けさせるのです。

もちろんそれは、[曹操]を暗殺するための密命でした。


しかし彼の墓参りを怪しんだ[曹操]は、それを見破ってか、

気付かずか、[劉備]を自分の元へと呼び寄せ、

彼と酒の会話をするのです。




そして[曹操]が問うは、この天下に最もふさわしい英傑と呼べるのは誰か。

[劉備]は、[袁紹][袁術][劉表][馬騰][孫策]などの名を挙げるものの、

[曹操]はこれらを鼻で笑って全て否定し、

天下の英傑と呼べるのは、自分と[劉備]だけというのでした。


その場は譲歩し合いで終わったものの、

[献帝]から[劉備]へと密書がもたらされるのでした。

それはもちろん[曹操]の暗殺でした。


候をそうして、[袁術]に対して[献帝]は、討伐命令を下します。

それに推薦されたのは[劉備]。

もはや彼のことを期待しきっている[献帝]は、彼ならば[曹操]を倒せると、

そう思い込んでしまっているようですが―。




このエピソードの注目点
「帝の判断とは?」



[献帝]は[董卓]よりも恐ろしいと[曹操]を危惧。

そして命がけの密書で[劉備]を頼りにします。

しかしこれは正しい判断だったのか。

確かに[劉備]は、人徳もあり、漢の王朝の血族でありましたが、

戦力に乏しく、とても[曹操]と張り合えるものではないのです。

まだ若い[献帝]は、狡猾な[曹操]を知った気でいましたが、

彼はこの時代にはあまりにも狡猾すぎる存在でもあったようです。


そしてそもそも[曹操]を暗殺しようとする判断が、正しいものであったのか。

それを考えると、[献帝]の判断が正しかったかどうか危ういものなのです。


[曹操]を引き立てたいから、というわけではなく、

狡猾な彼を暗殺するには、毒を盛る程度など、浅はかで単純すぎた。

と、そう言いたいらしいですね。


注目の人物



[董貴妃]
西暦?年〜200年(建安5年)

吹替:鍋田カホル

[献帝]が《洛陽》へと帰還してきて、その時に彼を救ったとされる、

[董承]の娘になり、[献帝]の后となりました。

しかし父親である[董承]が[曹操]の暗殺計画を企て、

それが失敗したために、ほとんど見せしめとして殺害されてしまうという、

かわいそうな人物。

[献帝]にしてみれば屈辱的出来事ですが、

そもそも彼や、父の[董承]が[曹操]を、浅はかな計画で暗殺しようとなど、

考えなければよかったのでは?


ついでに、次の[献帝]の妃に[曹操]にされた、

[曹貴人]と吹き替えの人が同じなのは、

何かの皮肉でしょうか?

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三国志 Three Kingdoms 第21話 「吉平、毒を盛る」
三国志 Three Kingdoms 第21話 「吉平、毒を盛る」

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