三国志 Three Kingdoms 第9話 「凰儀亭の貂蝉」


三国志 Three Kingdoms 第8話 「王允の離間の計」



「相国に[貂蝉]を、奪われたのだ。
我ら2人は、結婚の契を結んでいた。白髪が生えるまで添い遂げると、
それなのに、相国は陛下の貴妃に立てるとわたしに言い含めて、
[貂蝉]を騙し入れたのだ!」

―[呂布 奉先]



第一部「群雄割拠」第九集

時代背景:191年(初平2年) 『エン州の戦い』


[貂蝉]と婚約をした[呂布]ですが、これは全て計略。

そんなことも知らずに、[王允]が目論んだように、[董卓]も、

[貂蝉]を皇帝の妃として、さっさと宮殿へと連れ込むように動き、

いよいよ[呂布]の反感を買うようになりました。


しかし皇帝の妃というのは、あくまで名目上で、

[董卓]の妾、つまり愛人にされるのが目的なのは明白です。

しかも早速、[董卓]の館へと連れて行かれる始末。




[董卓]の愛人に[貂蝉]がされたと知った[呂布]は激怒し、

[董卓]の館へと乗り込み、ショックを受けてしまいます。


[董卓]は、知恵袋[李儒]から、かつて[呂布]が義父である[丁原]を、

馬一つの理由で殺害していることから警戒するように言われ、

[董卓]も[呂布]を警戒し始めるのでした。


[呂布]は、全軍を預かる大将軍の地位さえ与えられるのですが、

それで彼が満足することはなく、

[貂蝉]の痛い思いを知った[呂布]ですが、

いよいよ[董卓]の方からも裏切り者呼ばわりされ、両者の対立が激化。


そしていよいよその関係が崩壊へと進むのでした。



このエピソードの注目点
「三角関係に揺れる[呂布]」



[貂蝉]の美貌ぶりに完全に惚れた[呂布]は、

[董卓]と対立してでも、自分の妻としようとします。

どのような猛者も、結局恋愛には負けてしまうのかと、

そう思われる歴史の一幕なわけです。

これは創作の話とは言われていますが、

全く作り話というわけでもないようですね。

結局、どんな強い男も、恋愛に溺れれば、その武勇も終わってしまいます。

真の英雄になるためには、そうした欲望には勝たないといけません。


ちなみにこのエピソードの背後で[曹操]は、『黄巾党』残党を、

“青州兵”として治めており、軍事力増強が進んでいる事が語られています。


注目の人物



[王允 子師]
137年〜192年

吹替:佐々木敏


『後漢王朝』の重臣で、『三国志』では[貂蝉]の養父である。

ということが重要な役割となります。

『後漢王朝』で[董卓]に反旗を翻した、人格者として描かれますが、

[董卓]を倒した後は、急激な革命を望み、

まず[董卓]の一族を根絶やしにしますが、彼の残党に追い詰められて自殺。

そして結局[王允]一家も処断されてしまうという、悲劇がやってきてしまうのです。


善人のようにも言われる[王允]ですが、

彼の死後、また時代が新たな混乱へと進むのです。


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三国志 Three Kingdoms 第10話 「董卓の死」
三国志 Three Kingdoms 第10話 「董卓の死」

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