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第四部「荊州争奪」第五十三集
時代背景:210年(建安14年)
『孫家』と縁戚になるため、それが[周瑜]らの罠と知りつつも、
『呉』の領地に向かう[劉備]。
しかし、独断で《荊州》への攻撃をするなど、
やり過ぎな[周瑜]の攻撃的な策に、
[孫権]は、それをたしなめ、[周瑜]は兵符さえ返そうとします。
一方、同盟を崩すことは出来ないと主張するのは[魯粛]。
[周瑜]の人望から、軍を引き返すのは困難であるということに、
[孫権]は憤慨します。
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更に、自分たちの策を利用して、《荊州》の地盤を固めようとする[諸葛亮]には、
[周瑜]も怒りを露わにしているのでした。
強硬派な武人達は[孫権]の命令には従わず、
孫呉の軋轢が生まれようとしていましたが、
これに対して、[孫権]の義母である[呉国太]は、
やはり『呉』の基板を守るために、娘[孫尚香]を、
[劉備]に嫁がせるというのです。
一度は衝突した[孫権]と[周瑜]は和解し、兵符が[周瑜]に返されます。
するとやはり[劉備]を滅ぼすべきと言い始める[周瑜]でしたが、
もしそんなことをしたら、『漢』や民を敵に回すと、
[魯粛]はすでに軍を撤退させていました。
しかし、敵でもあり、味方でもあるように振る舞う[魯粛]の態度は、
[孫権]からの信頼を失わせ、[魯粛]は罷免されてしまいます。
今は自分達が争っている場合ではなく、
天下の事を考えるべきと、[魯粛]は理解しており、
仁徳をもって、世の中を治めないとならないことを、
[周瑜]に諭します。
そして[劉備]との婚姻は、直に[孫尚香]に[劉備]を見せ、
気に入れば縁談に持ち込むと、そう判断するのです。
[周瑜]は年老いてきている[劉備]のことなど気に入らないだろうと、
そう判断するのですが、
全ては天意といいます。
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そしてようやく登場する、肝心の嫁に行く予定の、
このドラマでは[孫少妹]と言う名で登場する[孫尚香]。
[劉備]と会ったことも無い彼女は、
いくら皇叔とは言っても、老人であると、
簡単には気に入らないようなことを言っていました。
一方で、こちらも肝心な婿になるはずの[劉備]ですが、
7日も放って置かれているらしく、
嫌な予感がしだしていました。
そこへようやく姿を見せる[魯粛]。
彼は《甘露亭》で[周瑜]が、縁談とは名ばかりの、
罠を張っていると伝えにきました。
即座に逃げるように言う[魯粛]でしたが、
[劉備]は、罠など承知で、波風を立てないように、
このまま向かうというのです。
そして両者が対立すれば、最も喜ぶのは[曹操]であると。
このエピソードの注目点
「[劉備][諸葛亮]を警戒する[周瑜]達」
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すべての発端は、[劉備]と『孫家』の縁談にありなのですが、
背後に渦巻くのは、[劉備][諸葛亮]を警戒して、
何としても《荊州》を取り戻したいという[周瑜]らの意志。
そのため、彼に対しては敵対心や罠をいくつも張っているのですが、
これが彼らの目論見通りにいかないのが、
この『三国志』の見どころにもなっているようです。
同時に[周瑜]に訪れるのは、不遇の運命なのです。
注目の人物
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[孫少妹](孫尚香)
?年〜?年
吹替:中村千絵
[孫夫人]などとしても知られる女性。[孫策][孫権]の妹で、
この物語では異母兄妹となっているようです。
その名が示す通り、やがて[劉備]の妻となります。
年齢は不詳なのですが、[劉備]とは相当歳が離れており、
あくまでも政治縁談です。
『三国志』ではこれに大きく脚色がされて、
[孫尚香]が[劉備]を気に入り、恋仲になるのですが、
これがまた、不遇な物語をも生んでいくのです。
また、武芸に優れた姫君であったことも有名になっています。
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